ことわざ穴埋めクイズを作りました。もし知らないことわざがあった場合は、意味や残された部分から想像して解いてみてください。
漢字ペディアに掲載されている故事・ことわざから出題しています。
第1問
一人では喧嘩することができないという意味から、喧嘩を売られても買うなという戒めで使われることわざ「〇〇のない喧嘩はできぬ」。〇〇に入る漢字は何?
正解は「相手」です。
「相手のない喧嘩はできぬ」は、喧嘩を売られても買わなければ喧嘩にはならないので、喧嘩の相手をすることを戒める意味で使われることわざです。
同じような意味のことわざに「餅搗(もちつ)きと喧嘩は一人でできぬ」というものもあります。
英語には「It takes two to make a quarrel.」ということわざがあり、「喧嘩両成敗」という意味で使われます。
第2問
エジプト王の「幾何学を学ぶのに簡単な方法はないか」という問いに対して、紀元前の数学者ユークリッドが答えた言葉が由来となっている、学問をするのに安直な道はないという意味のことわざ「学問に〇〇なし」。〇〇に入る漢字は何?
正解は「王道」です。
「学問に王道なし」ということわざは、学問を修めるためには誰しも等しく努力しなければならず、近道や楽な方法は無いという意味で使われます。
このことわざは「There is no royal road to learning.」という英語のことわざを直訳したものです。
エジプト王の問いに対してユークリッドは、「幾何学に王道(王様だけが通れる楽な道、ショートカット)はない」と答えています。
王道という言葉には大きく3つの意味が存在し、このことわざで使われる安直な道という意味の他、(1)有徳な君主が仁義に基づいて国を収める政道(2)物事が進むべき正当な道という意味があります。
第3問
人生の幸・不幸は予測しがたいという意味のことわざ「人間万事〇〇が馬」。〇〇に入る漢字は何?
正解は「塞翁」です。「さいおう」と読みます。
単に「塞翁が馬」と表現されることもあります。
「人間万事塞翁が馬」ということわざは、次のような内容の中国の故事に由来します。
“昔、中国の北の塞(とりで)の近くに住んでいた老人の馬が逃げてしまったが、駿馬(しゅんめ)を連れて帰ってきた。老人の息子がその馬から落ちてケガをしたが、お陰で戦地に行くのを免れることができた”
第4問
偶然でほんの些細な出会いであっても、何度も生まれ変わるうちに結ばれた因縁で起こるという意味のことわざ「袖振り合うも〇〇の縁」。〇〇に入る漢字は何?
正解は「多生」です。
「袖振り合うも多生の縁」ということわざにはいくつかの表記パターンがあり、辞書によっては誤用ではないとされています。
多生の別表記について
「多少」は誤用ですが、「他生」という表記は辞書によって見解がわかれています。漢字ペディアでは「他生」は本来誤りと記載されていますが、デジタル大辞泉(小学館)では「他生の縁とも書く」と記載されています。
「多生」は仏教用語で何度も生まれ変わること、つまり輪廻(りんね)を意味していますが、「他生」は前世や来世という意味なので、「多生の縁」と「他生の縁」は意味が異なります。
袖すり合うは誤り?
前半部分にも「袖振り合う」と「袖すり合う」という2つのパターンが存在しています。「袖すり合う」が誤用であると言い切れない理由の1つに、樋口一葉の『暗夜(やみよ)』という小説の存在があります。この小説の中には「袖すりあふも他生の縁」という表現が出てくるのです。
『暗夜』は青空文庫に掲載されていますので、興味があれば読んでみてください。
まとめ
ことわざ・故事成語に関するクイズは以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
他にもクイズや雑学をたくさん用意していますので、ぜひ読んでみてください。