ニットとセーター・カットソーやカフェラテとカフェオレ-違いは?
パラソルとアンブレラやリフォームとリノベーションのように、意味が似ているカタカナ語、違いを説明できますか?
今回の記事ではそのような違いが難しいものについて、語源や日本においての使い分けを紹介していきます。
リフォームとリノベーション
リフォームとリノベーション、日本ではどちらも住宅の工事に関する言葉ですが、どのように使い分けているでしょうか?
語源の解説
英語のreformには家の修理という意味は無く、「改革する」「改正する」「改進する」というような意味です。制度などを良くするときに使います。つまり住宅のリフォームという言葉は和製英語です。
英語のrenovationの方は「修復」や「刷新」という意味があり、家の改修の意味でも使います。”remodel”や”redecorate”なども住宅に使うことができる単語です。
日本での使い分け
カタカナ語になったときのリフォームとリノベーションの違いはというと、リフォームは老朽化した建物や設備を新築の状態に戻すこと、リノベーションとは既存の建物に大きく手を加えることで、新築の状態よりも機能や価値を高めることを指します。
アンブレラとパラソル
一般的にアンブレラは雨傘を、パラソルは日傘を指します。日本語でも英語でもこのように使い分けます。
語源の解説
語源的にはアンブレラもパラソルも日傘を指していたようです。umbrellaは「陰」を意味するラテン語「umbra」から来たもので、parasolはイタリア語で「守る」という意味の「parare」と太陽を意味する「sole」が結びついたものだそう。
パラシュートのパラもパラソルのパラと同じ語源で、落下という意味のchute(シュート)から守るからパラシュートという名前になりました。
カフェオレとカフェラテ
語源的にはカフェラテはイタリア語、カフェオレはフランス語という違いがありますが、どちらも日本語に直訳するとコーヒー牛乳になります。
日本のカフェでの使い分け
日本のカフェにおいては、カフェオレは「深めに焙煎したドリップコーヒー」と「スチームミルク(蒸気で温めた牛乳)」を同量混ぜ合わせたもので、カフェラテは「エスプレッソ」に、「スチームミルク」や「フォームミルク(空気を含ませて泡立てた牛乳)」を注いだものを指します。
フランスにおいてのカフェオレ
フランスのカフェではメニューにカフェオレが無い場合が多いです。
- カフェオレは朝に家で飲むものという文化
- 外では甘いコーヒーを飲まない大人が多い
- 家庭でも気軽にエスプレッソを飲むことができるマシンが普及しているので、コーヒーと言えばエスプレッソという文化になっている
これらの背景から、カフェではカフェオレを扱っていないと言われています。
もしフランスのカフェでカフェオレに似た飲み物が飲みたい場合は、「cafe creme(カフェ・クレーム)」がおすすめ。こちらはエスプレッソにスチームドミルクを加えたものです。
※提供するお店によって作り方が異なる場合があります。
ニットとセーター
ニットとは1本の糸でループを作りながら編まれた生地や、その生地で作られた製品のことを指します。縦糸と横糸で編まれる織物と比べて、伸縮性があってシワになりにくいのが特徴です。
一方セーターは、ニット生地で作られたプルオーバー(頭から被って着るトップスのこと)を指します。
プルオーバータイプではなく、前開きになっているニット生地のトップスはカーディガンと呼びます。
カットソーとの違い
カットソーとは英語の「Cut(裁断)」と「Sewn(裁縫)」からなる和製英語で、ニット生地を切って縫い合わせた洋服の総称です。Tシャツやスウェットもカットソーの一種です。
一方セーターは裁断はせず、洋服のパーツの形になるように編み上げ、繋ぎ合わせています。
まとめ
似たような意味のカタカナ語について、語源や使い分けを紹介してきました。外来語そのままの意味で使われているものや、和製英語のものもあって紛らわしかったですね。
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