天気に纏わる言い伝え-猫が顔を洗うと雨が降るって本当なの?

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嘘か真か、飛行機雲が残ると雨が降るとか、スズメが朝早くから鳴くと晴れるというような天気に関係する言い伝えを聞いたことはないですか?

今回の記事では、そのような天気に纏わる言い伝えの根拠について掘り下げていきたいと思います。

天気が悪くなるときの言い伝え

まずは雨が降る兆候と言われている言い伝えについて紹介していきます。

飛ばした下駄がひっくり返る

子どもの頃に靴を飛ばして、ひっくり返ったら雨という占いのような遊びをしたことはありますか?

この占いは元々、靴ではなく下駄が使われていました。湿気によって重たくなった鼻緒が下向きになり、下駄がひっくり返る可能性があると考えられています。しかし鼻緒が湿った程度では重さに大きな影響は無く、また下駄の形状に依るところが大きいことも問題です。
科学的根拠が全く無いとは言えませんが、役に立つほどの信頼性は無さそうです。

過去にいくつかのテレビ番組で検証が行われていますが、的中率は高くないようです。

飛行機雲がすぐに消えない

雲が長時間残るのは、雲の材料となる水蒸気が多い時です。空気が乾燥しているときは、雲ができてもすぐに蒸発して消えてしまいます。

飛行機が飛んでいる高さに水蒸気が多いということは、低気圧が接近しているなど湿った空気が近づいている証拠です。そのため、飛行機雲が消えないときは雨が降ると言い伝えられているのです。

猫が顔を洗う

猫が毛づくろいをするのは毎日のことですが、雨が近づくとより頻繁にお手入れをすると報告されています。

狩りを行う動物である猫の神経はとても敏感で、猫のヒゲは湿気や気圧の変化を感じ取ることができると言われています。天気の変化は体調にも影響が出ることがあるので、それが気になる猫はいつもより丁寧に顔を洗うことがあるそうです。

遠くのサイレンや鐘の音がよく聞こえる

音は気温の高い方から低い方へと屈折して伝わる性質があります。

よく晴れた暖かい日は地表が熱せられるため、地表付近は気温が高く、上空に行くほど低くなります。地表付近で発生した音は上空に向かって飛ぶので、遠くには伝わりづらくなるのです。

逆に天気の悪い日は地表と上空の気温差が少なくなるため、音が横方向に遠くまで届くのです。

天気が良くなるときの言い伝え

次は晴れる兆候と言われている言い伝えを紹介していきます。

太鼓の音が良く聞こえる

太鼓の革は動物の皮でできているため、湿気によって伸縮します。人間の皮膚も、空気が乾燥するとつっぱることがありますよね。

高気圧に覆われているときは湿度が下がるので、太鼓の革の張りが良くなり、良い音が鳴ります。反対に湿度が高くなると、こもったような音になったり音程が狂うことがあります。

夕方虹が出る

夕方の虹

虹が出るのは太陽と反対側、つまり虹が見える方に向かって立つと太陽は背中側にあります。

太陽は東から昇るので夕日は西側に沈みます。夕方虹が見えるということは、太陽と反対側の東側で雨が降っているということ。天気は西から東へ変化していくことが多いため、夕方に虹が見えると晴れの兆候と言われるようになったのです。

スズメが朝早くから鳴く

スズメは日の出の数分前に目覚め、日の出前から鳴き始める習性があります。

曇っている日でもスズメは鳴くのですが、晴れている日の方が夜明けがはっきりとわかりやすいため、早くから一斉に鳴き始める兆候があるそうです。そのためスズメが朝早くから鳴くと晴れるという言い伝えが生まれたようです。

まとめ

天気が悪くなるときの言い伝え、晴れる前の言い伝えについて紹介してきました。科学的な根拠があるものから、信憑性が低いものまで様々でしたね。

今では天気予報が発達しているので、このような言い伝えを参考にする機会は少ないですが、根拠のない伝承のようなものでも意外と裏付けが有ったりして面白いです。